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中国への留学・駐在が決まったら
中国への留学・駐在が決まったら
中国語を勉強しようとしている方は、将来的には中国への転勤の可能性が高いと考えている方や、いつかは中国へ留学したいと考えている方が多いのではないでしょうか。
日本と中国は同じ東アジア圏で距離的にも人種的にも近いのですが、文化や風習、考え方が全く違う国です。現地に行って驚かない為にも、生活をする前には十分な下調べが必要となります。
中国に滞在する際、15日以上の滞在は無条件でビザが必要となります。中国のビザは複雑で、仕事のビザだけでも様々な種類があります。
留学や観光の場合においても滞在期間によって取得すべきビザが異なるので、自分はどのビザを取得すべきなのかよく調べてから取得する必要があります。仕事の転勤の場合や、留学の場合であれば会社や学校側はビザ申請手続きに慣れていて、サポートしてもらえるので安心してください。
中国で生活をするためにはまず、住まい探しから始めましょう。といっても留学生の場合は学生寮に入るのが一般的なケースとされています。中国の学生寮は1人もしくは2人部屋の場合が多く、1人部屋の方が家賃が少し割高になります。入退寮者の増える入学・卒業シーズンである9月は比較的空いている部屋が多いですが、日本の卒業シーズンである3月頃は意外と動きが無く、部屋が空いていない可能性もあります。
寮ではなくアパートに住む場合は、身分証と手付金さえ払えば簡単に契約する事が可能です。ローカルのアパートとは別に、外国人向けのアパートもあり、一人暮らし用の部屋サイズであれば家賃は月々1,500~2,000元といったところです。(部屋サイズや居住地域によって異なる。)中国に駐在する方はこのようなアパートに住むことになるかと思いますが、基本的には会社の人に任せておけばいくつかの物件を見繕ってもらえるでしょう。
中国での生活を始めるにあたり、食文化の面でも気を付けるべき点も少しは把握しておいた方が良いでしょう。まず食文化について気を付けるべき点は、「もてなされた料理は残すのが礼儀」という事です。
中国ではゲストがお腹いっぱいになる程たくさんの料理を振る舞うのが最高のおもてなしとされています。日本ではもてなしを受けた際には完食するのが礼儀ですが、せっかく出してもらったので残しては失礼だと無理して完食してしまうのは逆に失礼にあたります。
職場の部下や学校の仲間にお家に招待して貰った時などは気を付けましょう。また、中国には生ものを食べる文化がありません。刺身はもちろんですが、気を付けるべきは生卵です。日本の卵は安全衛生の基準が高く、一般的な卵でも生で食べる事が可能ですが、中国だけでなく他の多くの国では卵は加熱調理していただくものの為、その基準が低いです。ものすごく卵かけご飯が食べたくなっても、決して生では食べないように気を付けましょう。
日本を離れて異国で生活するのですから、インターネット等の通信手段も気になる点です。中国でもインターネットは普通に使えるのですが、私たちが普段日本で使用しているグーグルやフェイスブックなどは中国では使用できないものがほとんどです。しかしそれらに代わり中国の中でメジャーなウェブサービスが充実しているので、そちらを活用する事になるでしょう。
その中でも心配なのは日本に住む家族や友人との連絡手段です。日本で広く普及しているLINEは中国では使用する事ができず、代わりにWeChat(微信)というアプリが使われています。中国へ発つ前に、家族や頻繁に連絡を取る友人にはこのWeChatのアプリのインストールをお願いしておいた方が良いかもしれません。
その他You Tubeなども使えず、中国でのみ普及している動画サイトを使用しなければならない事になりますが、こちらは最初こそ違和感があるでしょうが慣れてしまえば問題なく使用できるでしょう。また、中国のネット事情は想像以上に発展をしていて、スマホでのキャッシュレス決済やオンライン決済も日本より発達していると言っても過言ではありませんので、使いこなせるようになったらとても便利なツールとなるでしょう。
あまり日中関係があまりよろしくない情勢もあり、中国への留学や駐在に不安を感じる方も多いかもしれません。実際に反日感情の強い方もいらっしゃいますし、都会だとデモが起こったりする場合もあるでしょう。
しかし、中国人全員がそういう思考で無いという事と、日本で報道されているのはあくまで一部分の情報であるという事が中国へ行けばよく分かると思います。実際に留学先で知り合う中国人や、赴任先で働く中国人スタッフたち個人と接すれば、お互い人と人として対話をする事が出来ると思います。
中国で生活をするにあたってのポイントをいくつか挙げましたが、しっかり下調べをして頭では違いを理解していたとしても、初めのうちは日本との違いに驚くことの連続だと思います。そんな中で一番大切なのは、日本の常識が世界の常識でない事、文化の違いを拒絶するのではなく楽しみながら受け入れる姿勢ではないでしょうか。